スーパーリンク11話〜19話


第11話  「ちっぽけな宇宙」


すっごいコトにしてみた感想

ブリザードシティ。景気が見下ろせる窓辺にて、キッカーは休憩しつつロードバスターに説教をかまされていた。
「お前にはそういう謙虚さが足りない!」
「説教なんざ聞きたくねえよ」
「どうした」
いつもと違う2人の様子に、ホットショットが顔を覗かせた。
「あ、今自分がホットショット殿に憧れていると話していた所であります」
「え?そっちかよ!」
「そう言ってくれるのは嬉しいが、いいかげん作業に戻らないと。みんなが待ってるんだぞ」
ホットショットは、キッカーをつまみ上げると窓から作業場に向けて放り投げた。
「やべえ、クソ、やべえぜ!よりによって地べたのない所に放り出しやがった」
「何がやばいんだよ」
「だからやばいんだってばよ!」
段々遠のいていく声に、キッカーは慌てて返事にならない返事をかえした。
「キッカー、お前がそんな意気地無しだったとはな」
「丸腰なんだよ、俺は」
「腰なんか関係あるか!お前の勇気の問題だ」
「知るか、俺はトランスフォーマーじゃないんだぞ!!」


解説

あ、そう言えばQ=ユニクロンじゃねえな、別に。これでスパルタ親父(キッカーの方)の正体が
ユニクロンだったりしたら笑えるのですが、いくらなんでもそりゃねえでしょうな。


第12話  「ジャングルシティの危機」


すっごいコトにしてみた感想

「久し振りだな、ここに来るの。ミーシャと会って以来だ」
「わたしは何度も来てますけれど」
「ターゲットを決めたら、まずはそいつの動きをよく見る事だ。チューリップの動き、リズム、テンポ」
「動き、リズム・・・」
「次に、呼吸を合わせ、釘の流れを読む」
「釘の流れを読む・・・」
「そして、打つ!」
「や、やりました!インフェルノ殿」
「お客様、あまりはしゃぎ過ぎない様にして下さいね」
「あ、ああ悪かった」
ミーシャに注意され、ロードバスターは狭い店内で頭を下げた。
ここは、パチンコジャングルシティ。キッカーとミーシャが初めて出会った店。

「お一人ではないんですね」
「連れて来たかったワケじゃねえよ。こいつらが勝手について来やがったんだ」
「地球の文化になじむ事も重大な任務の一つだ。それを忘れるな」
「そんなもっともらしい事言われてもねえ」
『あー、姉ちゃん。これをそこの棚の物と換えてくれんかのう』
「はい、この重さだと・・・エネルゴンマイルドセブン1ダースになります」
ミーシャは、客から頼まれたパチンコ玉を景品と交換した。
「エ、エネルゴン!?」
「平和施設のために有効利用させていただいてます」
「それって無差別にバラ撒いてるって言うんじゃねえのか」

「私の台は空いているか!」
能天気な思想にキッカー達が面食らっている所へ、突然グランドコンボイが顔を出した。
「司令官!・・・えっとこれは重大な任務の一つでありまして」
「何をしている、さっさと荷物を置いて、私の席を確保するんだ!」
グランドコンボイは、凄い剣幕で息巻くと、ずかずかと自分の台に向かって行った。
「ワハハハ・・・来たかコンボイ、待っていたぞ!」
「デストロン!いつの間に来てたんだよ?」
「キッカー、スペースブリッジが開いてたのも気付かなかったの?」

「放撃開始、打て!」
自軍に合図すると同時に、グランドコンボイはめっぽうに玉を打ちまくった。
「どこ狙ってんだよ、グランドコンボイ!良釘の上を狙えよ」
グランドコンボイは、あっと言う間に玉を打ち尽くした。
「インフェルノ、両替を頼む」
グランドコンボイは、両替した玉も再びあっと言う間に打ち尽くした。
「インフェルノ、次だ!台はまだ生きている。私には感じるんだ」
「司令官、このままではおケラになってしまいます。ここは一旦休憩せねば」
「この先も打ち続けたければ、私の言う通りにしろ!」
グランドコンボイは、インフェルノの忠告に耳を貸さずに無理矢理彼を両替に行かせた。
「こんなに弱いんじゃ、とりあえず様子を見た方がいいんじゃねえの?」
「キッカー、その口の利き方はなんだ!司令官は、本当はすっげえ上手いんだぞ」
「そうか?どう見ても100%マジで全力なんだけど」
「そうですね。でも、自分の弱さを知っているからこそ必死なんじゃないかしら」
「ミーシャ・・・」
「大丈夫、そのうち強くなります。あきらめないで下さい」

「グワハハハハ、打て、打て、打ちまくれい!」
「さすがはガルバトロン様、サイバトロンなんか目じゃありませんぜ」
「ショックウェーブ、今のうちにエネルゴンコーヒーを買ってこい」
ガルバトロンは部下をお使いに出すと、大量のパチンコ玉をこれ見よがしに山と積み上げた。
「何としても、この台を守らねばならん」
グランドコンボイは、懐から磁石を取り出すと盤面に押し付けた。
「お客様、不正はいけません」
「なに考えてんだよ、グランドコンボイ!」
「お願いです。ルールは守ってください」
「ああ、すまない」

「ロードバスター、お前に任せる。私の電波発信機を使え」
グランドコンボイは、懐から不正な機械を取り出すとロードバスターに押し付けた。
「じ、自分にですか?」
「他に方法がない」
「お客様、当店ではそれも禁止されています」
「信じられん、他の奴にまで不正をやらせるとは。見損なったぞ、コンボイ!」
「お願いです。ルールは必ず守ってください」
「約束する」

「キヒヒヒ、これで好きなだけエネルゴンが手に入りますぜ」
「ワシの手にかかればざっとこんなモノよ、ワハハハ」
「なんと言う事だ。我々のエネルゴンが・・・」
サイバトロン軍の敗色濃厚な中、グランドコンボイは一つの決断を下した。
「やむを得ん、店ごと爆破する」
「何だって!」
「ガルバトロンにエネルゴンを渡すわけには行かない」
「おい、マジかよ!」
「さて、ロードバスター、二階級特進の件だが・・・」
「し、司令官、自分にやらせて下さいっ!」

「・・・果たして正しい判断だったのでしょうか。司令官、自分は・・・」
「思い悩む事はない。正しくても間違っていても、その全てが決して消えることの無い事実として残るんだ」
「フォローになってねえよ!しかも全国ニュースになってんじゃねえか」


解説

なんかスペースブリッジとワープゲートがごっちゃになってますが、考えるのがめんどくさいんで気にしないで
下さい。本物の方は、多分使い分けしてるんじゃないかと思います。
あ、あとキッカーに司令官の名をフルネームで呼ばせてるのはワザとです。本物の方はキッカーとの距離が
マトリクスキャノンの話で縮まってるのですが、こっちは成り行きで素通りしちゃいましたから。


第13話  「狙われたキッカー」


すっごいコトにしてみた感想

「キッカーの映像、出ました!」
「何と言う事を。あんな凶暴なテラーコンの中に」
「確かユニクロンってプラットイーターって奴だろ?お前は何がしたいんだ」
「やっばい。アニキ、テラーコンと喋ってるよ。頭がおかしくなったんだ」
「違います。キッカーは自分を信じたんです」
「余計にやばいってば。パパ、何とかして!」
『「少年よ、お前の星にはミミズと言う生物がいるそうだな」』
「何だよ、そこら辺を掘り返せばいくらでも居るぜ」
『「ミミズは土を食べ大地を蘇えさせる。しからば・・・」』
「かーっ、汚ねえ話だなあ」
『「ミミズだってオケラだってアメンボだって生きているんだ。だからジャマしないで欲しい」』
「けどよ、どっちかって言うとジャマしてんのは・・・」
『「ならば問う。少年よ、なぜお前たち・・・おま・・・ま・・・」「回る回る目が回る〜」』
「どうしたアルファQ、答えろ!」
「危ない!ここにいたら爆発に巻き込まれるぞ」
「お、親父?・・・ああーっ!」
ジョーンズ博士は形だけの注意をすると同時に、コマンドジャガーの自爆スイッチを入れた。
「ヌハハハハ、素晴らしい!ボタン一つで全てのテラーコンの誘爆に成功したぞ」
「パパ・・・調子乗り過ぎ」


感想

な、何だよ、今回は普通に面白えじゃねえか。ネタとしては困るぞ、喜んでいいのか悪いのか。
パパの台詞回し等、展開がタイムリーなんで、やっぱ解ってやってんかなあ。


第16話  「めざせ!ユニクロン」


すっごいコトにしてみた感想

オーシャンシティにて、サイバトロン軍は捕虜としたメガザラックへの尋問を行っていた。
「いい加減ユニクロンの事を白状したらどうなんだ!?」
「何度も同じ事を言わせるな。知らぬモノは知らぬわ」
「なあ、こんな事をしても無駄なんじゃないか?大体・・・」
「キッカー。情報を得るには、地道にコツコツ積み上げる事が必要なんだ」
「誰がコツコツなどやるか!」
「し、司令官?」
グランドコンボイは、クローンソードを引き抜くと、メガザラックの胸に突き刺した。
「ぐあっ、ぐおおっ!」
「どうだ痛いか!間もなくこの剣がお前のスパークに及び、お前の全てが断たれる」
『「メガザラックが・・・!」「ああっ、メガザラックが!」』
アルファQの悲鳴はキッカーの耳に届き、彼の胸に深く突き刺さった。
「やめろグランドコンボイ!アルファQが困ってる・・・あ」
「アルファQ?・・・キッカー、キミは何か知っているな」

「さあ諸君、私の最新最高傑作『偉大なる天才科学者グレートジョーンズU世号』だ。受け取ってくれたまえ」
「サイバトロン関係の椅子が増えただけで、他は全部地球人仕様ってワケか」
「既にある宇宙船を急いで改造したのが丸解りだな」
「全員注目してくれ。彼にもこの作戦に参加してもらう事になった」
「ア、アイアンハイド?どうしてお前も」
「鼻があるのはうらやましいが・・・」
「メガザラックの警備には、俺が適任との命令だ」
「全員そのまま聞いてくれ。我々はアルファQの悲鳴を追い、ユニクロンの探査へとこれより旅立つ」
グランドコンボイの演説を合図に、サイバトロン軍の船は宇宙へと舵を取った。
「『偉大なる天才科学者グレートジョーンズU世号』発進!」
「キッカー、いちいちこの名を聞くのはなんか癪に触るんだが」
「じゃあ縮めて『イダテンU世号』にでもすればいいだろ」
「なるほどな」

「あ、あれ、ワープゲートを通るんじゃないんですか?司令官」
「重力バランスの関係上、このまま宇宙に出てからスペースブリッジを展開する」
「ちょっと待って下さい!それじゃアイアンハイドが」
「慌てるな!」
「そうだ。エネルゴングリッドを一旦止めればいいだけじゃないか」
「だめだ。地球をユニクロンの脅威にさらす訳には行かない」
「!・・・ど、どけっ!」
アイアンハイドは、ロードバスターを押し飛ばすと、脱出ポッドに飛び乗ろうとした。
「アイアンハイド、君の仕事は警備兵ではなかったかね」
「俺の上司はメガトロン様だ。サイバトロンの指図なんか受けん!」
「デストロンは仕事を途中で放り出す半端者の集まりなのか」
「な・・・何を言うか!そんなはずはないぞ」
「それでは速やかに持ち場についてくれたまえ」
「解かった。ここはデストロン流のやり方でやらせてもらう」
アイアンハイドは、捕虜の前に陣取ると、どっしりと構えた。
「エネルゴングリッド接近、間もなく衝撃波を通過します」
「んうあーっ!流されちまう、アイアンハイドがまた状況に流されちまうよーっ!」
「落ち着けキッカー、・・・んなぁっ!・・・とっ、と・・・うおっ」
ロードバスターはコードに足を引っかからせ、はずみで非常ハッチのスイッチを押してしまった。
「とくと見ておくがいい、この俺様を・・・をあっ!?」
突然床が抜け、アイアンハイドは姿勢制御もままならぬまま地球へ落ちて行った。
「アイアンハイド、アイアンハイドぉーっ!」
「ぶはあっ、未熟者めが〜!」

宇宙に出たサイバトロン軍は、スペースブリッジの展開中にデストロンの襲撃を受けた。
「2番ブリッジ破損しました!エアグライドとブラストアームが修理に出ます」
「司令官、修理だけではまた他のブリッジが狙われる危険があります」
「足りぬなら、メガザラックを盾に使うしかない!」
「まさか、その様な事を!」
メガザラックはあまりの恐怖におののきの声を上げた。
「心配するな、これはオムニコンを守るための作戦だ。奴がお前を思っているなら必ず撃たないだろう」
「それは断じてない!奴は俺を疑っている」
「衝撃波にも耐えたんだ、死にはしない」
「ザラックシールド発生装置、準備完了!」
「リングを固定しろ!」
サイバトロン軍は、手際よくメガザラックを台に縛り付けた。
「ザラックシールド射出!」
メガザラックは、オムニコンの盾としてガルバトロンの目の前に放り出された。
「この裏切り者めが。いいザマだ、トドメを刺してくれるわ・・・撃て撃てぇっ!」
「おやめ下さいガルバトロン殿!私はあなたを裏切ったりなどしておりませぬ」
「ワシは信じない!」
ガルバトロンは、部下の火線を全てメガザラックに集中させた。
「しまった!メガザラックは貴重な情報源だ。どんな事があっても今、失うわけにはいかない」
「解かってやってたんじゃねーのかよ」
「全員出撃!メガザラックの援護に回る。ミーシャ、君はここで宇宙が怖いキッカーの見張りをしてくれ」
「このお喋りめ!余計な事言うんじゃねえよ」
「うふふ」

「オムニコンが負傷した!これ以上の修理は無理、いや、今すぐ彼らにもリペアが必要だ」
「俺が行くしかないか・・・ロードバスター、オムニコンをここへ連れ戻してくれ」
覚悟を決めたキッカーの出撃を阻む様に、間にグランドコンボイの指令が割って入った。
「その必要はない。キッカー、ワープゲートでオーシャンシティから新しいオムニコンを手配してくれ」
「え?さっきワープゲート使えねえって言ってなかったか」
「重量の問題だ。さあ早く換わりのオムニコンを、時間がないんだ」
「ケガした奴らはどうでもいいのかよ!一緒に戦っている仲間じゃないのか」
「宇宙は広い。オムニコンは一人じゃないんだ!」
「グランドコンボイ!」
「キッカー、新しいオムニコンを俺達の元へ連れて来い!」
「スカイファイヤー!」
「頼んだぞ、キッカー!」
「インフェルノ!」
「キッカー、お前しかいないんだ!」
「ホットショット!」
「キッカー、わたしもサポートしますから!」
「そして、ミーシャまで!」


解説

あらぬ方向へ暴走の限りを尽くした結果、マトモなのはキッカー1人になってしまった気が。
本編ではアイちゃんと大帝様の掛け合いが面白かったんで使ってみたかったのですが、
思ったよりも早くモデルチェンジしてしまったのでどうやらその機会はなさそうです。


第18話  「対決!二人のコンボイ」


すっごいコトにしてみた感想

『未来の大統領アレクサンドラに熱き声援を号』縮めて『ミランダにせー号』は太陽系を抜け、
ユニクロンの破壊を目指し進軍を続けていた。
「全員注目してくれ。先のミッションから、彼らにもこの作戦に参加してもらう事になった」
「オーシャンシティから沢山補給したオムニコン達と、サイバトロン戦士アイアントレッドだ」
「ア、アイアンハ・・・ぐほわぁっ!」
グランドコンボイは、ロードバスターのみぞおちに重い一撃を放った。
「どうした。何か言いかけたみたいだったが」
「ガキの頃の話だったんで、もう忘れました」

ミーティングの終了間際、ミーシャが外部からの通信をキャッチした。
「グランドコンボイ、緊急回線にロディマスコンボイ司令官が出ています」
「ロディマスだと?よし、回線を開いてくれ」
『久し振りだなグランドコンボイ』
「厚かましい声だなロディマスコンボイ」
『漫才をしたい訳ではない。お笑いの未来についてお前と話し合いたい、乗船を許可してくれ』
「乗船料はエネルゴン3週間分だ。ビタ一文まけられない」
『ぬ、ぬうっ・・・解った、我々も誇り高きサイバトロンだ。応じる』
「我々の要求をこころよく受け入れていただき、感謝する」
グランドコンボイは、ロディマスコンボイを船に迎え入れた。

「ロディマスコンボイ司令官、お久し振りであります。前の戦闘では・・・」
「そう硬くなるな。キミに話があって来た訳ではない」
ロディマスは、舞い上がるホットショットをあしらうと、グランドコンボイに用件を切り出した。
「ユニクロンは破壊するなだと?どういう事だ」
「お前の認識は、ユニクロンはネタを食い潰す悪魔と言う所だろうが、実は違う」
「何が違うと言うのだ。実は馬だとでも言いたいのか」
「それもま違いだ。ユニクロンは新たなお笑いを生み出す力がある」
「ユニクロンは本能でネタを食い潰す。これを放っておく事は出来ん」
「ミミズだってオケラだってみんな生きている。私はお笑い全体の事を考えて発言しているのだ」
「ダメだ、危険過ぎる。信憑性の欠けた賭けには付き合えん、お前こそ棄権したらどうだ」
「何万年経っても、目先のお笑いの事しか頭にない奴だな、この石頭め」
「石頭とはこの事か!」
グランドコンボイは、ロディマスコンボイに頭突きをかました。
「その安直さが石頭だと言うのが解らないのか!」
ロディマスコンボイは、グランドコンボイにヘッドバットでやり返した。
「解らん話だ。即興ボケ無くして、何のお笑いだ!」
グランドコンボイは、ロディマスコンボイに再び頭突きをかました。
「またやりやがったか。ロディマスコンボイ、こんなどつき漫才に付き合う必要なんてないぜ」
「うるさい、黙ってろ!」
ロディマスは、キッカーの忠告をはね退けると、グランドコンボイにダイビングヘッドで飛び込んで行った。
「グランドコンボイスーパーモード!」
グランドコンボイは、スーパーモードに合体すると、やはり頭突きでカウンターをかまして反撃した。
「おいっ、道具を使うのは、なんか反則くさくねえか」
「いえ、あのヘルメットは元々体の一部ですから問題ありません」
キッカーの疑問に対し、ミーシャは毅然とした態度でジャッジを下した。
「ホットショット、お前は私の理解者だと認識している。力を貸して欲しい」
形勢不利と見たロディマスコンボイは、ホットショットに援軍を要請した。
「そんな事、俺に・・・」
「無理強いはしない。ただ一つ忠告させてもらうが、この前のエネルゴン風呂の件、あれは・・・」
「やれます!是非ともタッグを組ませて下さい」
「スーパーリンクだ、行くぞ・・・ロディマスコンボイ!」
「いいのかよ、二人がかりで」
「スーパーリンク時は一人とみなされるので問題ありません」
「ホットショット、スーパーリンク・・・ぐわはぁっ」
ロディマスコンボイは、ホットショットを蹴り上げると、自分を下にして合体した。
「スーパーリンクホットショット!」
「何だよそれ、自分が上になるんじゃねえのかよ」
「時代を動かすのは若者だ。私は彼に未来を託したのだ、彼より表に出る事はならん」
「ホットショット、それでいいのかよ」
「自分で選んだ道だ。これでいいのだ」
「フフッ、望ましい事だ・・・てぇいっ!」
ロディマスは、ホットショットでグランドコンボイにヘッドバットをお見舞いした。
「上官に対してヘッドバットをかますとは、お前はいったい何サマだ!」
グランドコンボイは、ホットショットに強烈な頭突きをくらわせた。
「おい、今グシャッて言わなかったか?何の音だ!」
「ホットショットの頭部装甲が砕ける音です」
「マジかよ!ホットショット、大丈夫か」
「大丈夫だ。それより、司令官に報告します。あなたも敵だ!」
「何言ってるんだお前・・・って、おい・・・ホットショット?」
「言語中枢に傷を負っています」
「本気か!この私に反旗をひるがえすのか。甘いぞ、ホットショット!」
グランドコンボイは、ホットショットに強烈な頭突きを連続して打ち込んだ。
「うるせー、何が上官だ!お前こそ何サマなんだよ。俺は正しいと思うぜ、あなたの部下ではない!」
「ホットショット、く、狂うな!グランドコンボイ、やめろ、やめてくれえ!」
「敵、味方、自分達の居場所を求めてぶつかり合う、これは戦いと言う名の血祭りだ!」
「両雄役に立たずですね」


解説

今まで単なるすっげー強い奴程度の認識だった彼が、なぜアルファQに信用されていないのか
見えてきた様な気がします。と言っても、どっちかと言うとレッドアラートの方が一理ある様な
気がするんですけどね。
ウチの脱線コンテンツでは、グラコンは故意犯、ロディマスは自覚無しでやってます。
とりあえずこの対決のどこにルールがあるのかは私も知りません。ミーシャだけが知ってるのでしょう。


第19話  「恐怖!ユニクロン始動


すっごいコトにしてみた感想

『ミーシャとランバダ踊ろうだなんて図々しいのも程々にせい号』縮めて『ミランダにせい号』は、
間近に迫ったユニクロンの前で、あるミッションを展開していた。
「全員、覚悟はいいか。ミーシャ、エネルゴン栗きんとんの準備は」
「はい。システムキッチン作動、エネルゴンさつま芋を蒸しています」
「でもよお、本当に上手くいくのか?目の前で会食をしてユニクロンをおびき寄せようなんて」
「奴はエネルゴンを喉から手が出るほど欲しがっているのだ。必ず動く」
「そういう事だ。いかに美味しそうにエネルゴン料理を食べるかが重要なポイントだな」
「キッカー、キミにはすまないが給仕の役割をしてもらう」
「食えねえモンは仕方ねえしな。やりゃあいいんだろ、やりゃあ・・・あ、あいつらは」
「ザコ共が出てきやがった」
「作戦通りだ。全員配置につけ!良いポジションを確保するんだ」

「ヨーロレイヒッヒッヒッ、自分達だけでエネルゴン料理を食べようったって、そうは行かねえ」
「食・・・食・・・食・・・食・・・」
「逃げても無駄だぞコンボイ。全てのメニューを食い尽くしてやる、フハハハハハ」
ガルバトロン達は、会食に乱入すると手当たり次第にエネルゴン料理を食い散らかし始めた。
「ウマイ。コレハトッテオコウ」
「どけ!どくのだショックウェーブ」
「ヨーロレイヒー、美味しい物を後回しにするなんて貧乏人の発想だぜ」
ガルバトロンとスノーストームは、2人でエネルゴンうに丼をたいらげ始めた。
「でぇい!しゃらくせえ、もらった!」
「いちいちうるさい奴め!」
負けじとスカイファイヤーとインフェルノも我先へとドンブリを奪いあった。

一方、ミランダにせい号のキッチンでは、オムニコン達が一生懸命エネルゴンの調理を行っていた。
「もっとエネルゴン天プラを揚げろ!」
「エネルゴンもつ鍋が煮えきらねえぞ」
「エネルゴン刺身醤油はどこだ」
「わたしが探してきます」
キッチンのサポートをしていたミーシャは、一人でエネルゴン刺身醤油を探しに行った。

「ユニクロンの反応はなしか。もっと美味しそうに食べて見せねば」
「司令官、その役は自分にやらせて下さい!」
重い一撃をくらって以来、安静を余儀なくされていたロードバスターが病室から抜け出して来た。
「そんな命令は出していない。キミはエネルゴン流動食が精一杯のはず、その体では無理だ」
「自分の仲間がみんな戦っているって言うのに、引っ込んでなんかいられません!」
「困った奴だ、放ってはおけん。よしロードバスター、これを飲んでくれ。必ずキミの力になるだろう」
グランドコンボイは、ロードバスターに怪しい錠剤を手渡した。
「エネルゴン胃薬ですか。司令官、自分のために・・・有難うございます!」
「飲んだか。具合はどうだね」
「自分は・・・喉が渇くんだ、渇くんだあ!」
ロードバスターは、エネルゴンコーラやエネルゴンキリンオレンジを片っ端からガブ飲みし始めた。
「これなら大丈夫だ」
「そんな事あるワケないだろ!」

「ヨーロレイヒック。おめー、さっきから顔が青いけど飲み過ぎなんじゃねえのか」
「お前こそ、さっきから表情が固いぞ。自分の限界をわきまえた方がいい」
「マズイ・・・」
「エネルゴンからすみは、お前さんにはまだ早いってか」
「おい、そこの地球人の小僧。エネルゴンビールが足りんぞ、早く持ってこんか!」
「へいへい解りましたよ、クワガタ頭のオッサン」
「ん?何か言ったか」
「いや何でも。ついでにエネルゴン焼酎もよろしくってね」
ガルバトロンにガラにもない愛想を振舞うと、キッカーはキッチンまで降りて行った。
「そこのエネルゴン冷蔵庫からビール持ってくぞ・・・あれ、ミーシャはどこだ?」
「エネルゴン刺身醤油を探しに行った。かれこれもう一時間になる」
「そこまでしなくても、普通の醤油で代用しても良いんじゃねえのか」
「キッカーマンって感じ?」
「そんなんじゃねえよ」
「言い出したら聞かない奴だからな。ミーシャはキッカー以上の頑固者でい」
「やっと見つけました」
うわさをしていると、当のミーシャが嬉しそうな顔をして戻って来た。
「よし、エネルゴン船盛りを出すんだ」

「いつの間にこんな凄い物を」
「こりゃあ壮観だ」
会場に運ばれたエネルゴン船盛りの見事さに、居合わせた者たちは各々感嘆の声を口にした。
「全員、エネルゴン船盛りから離れるな!」
「了解!」
「司令官、自分にもやらせて下さい!」
エネルギータンクをチャプチャプ言わせながら、ロードバスターも船盛りを攻略しようとした。
「ロードバスター、その体では無理だと言ったはずだ」
「エネルゴン船盛りが俺を呼んでいるんだ!」
「ではロードバスター、もう一度これを飲んでくれ」
グランドコンボイは、ロードバスターに再び怪しい錠剤を手渡した。
「それは・・・」
ロードバスターは、かすかな溜息を吐くと共に疑いの眼差しをグランドコンボイに向けた。
「今度は心配するな。お前さえ大人しくしていれば誰も危害は加えない」
「エネルゴン精神安定剤ですか。司令官、自分のために・・・有難うございます!」
「飲んだか。腹の具合はどうだね」
「司令官、自分は・・・自分は何なのか・・・へっへっへっへっ・・・」
「トイレなら階段を降りて突き当たりを右だ」

「あーりゃりゃ、キレイさっぱり無くなっちまったか」
「形ある物は、いずれ消えゆくものだ」
「カタイ・・・」
「船台までかじるなって。結構高いんだぜ、それ」
「えーい、何をグズグズしておる。早く次の料理を持ってこんか!」
予想を越えたペースにうろたえつつ、グランドコンボイはキッチンに連絡を入れてみた。
「エネルゴン栗きんとんはまだか!」
「あと500秒かかります」
「もっと速度を上げろ!」
「これでめいっぱいだ。そちらでなんとか持ちこたえてくれ」
「ここにいるのが6名、残りの長さが・・・」
グランドコンボイは、懐から物差しを取り出すと、一人当たりの分量を計算し始めた。
「コンボイめ、今、物差しで計りおったな。ぬううっ」
「エネルゴン船盛りには、まだ消費できるツマがある。それを少しずつ食べて行こう」
「少しずつだと?ワシの流儀は一気に食い尽くす事だ。誰がコツコツなどやるか!」
「解らん話だ」
「何だと!ワシを本気で怒らせるつもりか。いいだろう、ワシを怒らせたらどうなるか見せてくれるわ!」
酔っ払った挙句、グランドコンボイの態度に逆上したガルバトロンは、辺り構わずビームを乱射した。
「なんて事すんだよ」
「破損状況をチェックするんだ!」
「システムキッチンが全く作動しません」
「完全に破壊された。これじゃ調理は出来ん」
思わぬトラブルの発生に、ブラストアームは頭を抱えてのたうち回った。
「困った」
「カケラでいい。残ってるヤツを全部ワシによこせ!」
苦悶の表情を浮かべるグランドコンボイに対し、ガルバトロンはなおもエネルゴンの給出を求めた。

「よし、ミーシャ、エネルゴンを外にバラ撒くんだ」
「何を言うんですか。勿体ない事はやめて下さい」
「いいから早く!」
グランドコンボイの命令で、ミーシャはエネルゴンを宇宙にバラ撒いた。
「取り逃すな、追え!」
それを見たガルバトロン達は一斉に宇宙に飛び出して行った。すると・・・
「あっ、ユニクロンが喉から手を出した!」
「ユニクロンが動き出したぞ!」
「そうか。我々は見た目の豪華さばかりに気を取られて、大事な事を忘れていたんだ」
「違います。ただ単に捨てられてるのが我慢出来なかっただけです」


解説

えー、こちらのユニクロンは未だに首と胴体がつながったまんまです。
あと厳密に言えばユニクロン自身がエネルゴンを欲してる訳ではないと思うのですが、気にしないで下さい。
いつの間にかサンドストームがスノーストームになってますが、これも気にしないで下さい。



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