東京ミュウミュウ40話〜45話


40話  「二人は友達?歩鈴、危機一髪!!


間違った視点による、あらすじ

明日のスターを夢見る少年タルトは、カリスマ大道芸人スーパーライブに目をつけ、5万人の観客の
度肝を抜く事で注目を浴びようとする。
ライブが始まり、熱狂する観客達。今まさにタルトが乱入を企てようとしたその時・・・。

「歩鈴ちゃんキーック!」
同じく観客の注目を浴びる事によって一攫千金を夢見る少女、歩鈴が先に舞台へ乱入した。
彼女は、大道芸人達を蹴散らすと有無を言わさず芸をやり始めるが、帽子から鳩を出すと言う古典的な
ネタを披露したため大ブーイングを受け、5万枚の座布団を投げ込まれる。
穴があったら入りたいと思った歩鈴は、文字通りに穴を掘るともの凄い勢いで地下をつき進んで行った。
歩鈴のせいでドームが壊滅してしまうと考えた白金達はミュウミュウに出動を命じる。
「いいか、お前達は芸をして歩鈴をおびき寄せろ、どじょうすくいでも何でもいい!」
「女の子の仕事じゃありませんわね」
「わたし、阿波踊りくらいなら、なんとかなりますけど」

「ったく、だからガキんちょは・・・」
歩鈴のせいでしらけムードに陥った事に腹を立てるタルトだったが、ライブが再開され、観客達が
再び熱狂し始めたのを見て機嫌を直す。
今度は巨大スクリーンを使って乱入を企てようとしたその時・・・。
「みなさん、外をご覧になってください!東京ミュウミュウによる南京玉すだれが行われています」
またもや突然、赤坂さんに巨大スクリーンを乗っ取られてしまう。
2度も出番を奪われ、穴があったら入りたいと思ったタルトは文字通りに穴の中に潜り込んだ。
その中で、彼は穴の主である歩鈴と遭遇する。

「なんだ、タルタルも来てたのか?」
「どちらも一緒に受けなかったからさびしくないのだ。タルタルと歩鈴は友達なのだ」
「一緒にすんな、オイラはまだ芸をしていないんだよ!」
「キャハハハハ!カッコ悪いのだ」
「うるせー!」

「いつまで、こうしてればいいんですの?」
地上のみんと達が南京玉すだれを懸命にやり続けている、その時・・・。
「ったく、お前らの芸はつまらないんだよ!本当の芸とはこうやるんだぜ」
タルトの放ったパラパラが植物を急激に成長させてドームを一面覆い隠した。
この芸の見事さには、さすがのざくろも度肝を抜かれ、手を休めて見ているしかなかった。
見事にみんなをビビらせる事に成功したタルトは、満足げな笑みを浮かべ帰途に着くのであった。


感想

歩鈴のねばり勝ち。話し合いが通じない奴に対して彼女がとった手段とは、相手を笑わせようと
する事。個人的には漫画版の、タルタルがあんまりいい人過ぎない展開の方が好みなのですが、
どうせメルヘンなんだし、これはこれでアリかな?話としてはキレイにまとまってたし。
ちょっと注目したいのが、キメラアニマの所業には触れても、歩鈴については、いけしゃあしゃあ
と一言も触れやがらない(みんとの台詞に注目)、 白金のツラの皮の厚さ。
最悪の場合、歩鈴もホントにぺっしゃんこ と言う事態になれば、一番後悔するのは、いちごです。
だから、彼はフラフラするワケにはいかなかったと言うことなのです。5万人の命と、歩鈴の命、
両方がかけられているのですから。


今週のみんとお嬢サマ

・れたすの援護で、珍しくいちごのピンチを救う。
・ざくろお姉さまを牽引する。最近、よく飛ぶなあ。
・白金の過酷な注文に、ひきつり笑いを浮かべる。


今週のざくろお姉さま

・威勢のよい必殺技のかけ声と共に、キメラアニマをムチでからめ獲る。


今週のネコにカツオブシ

・夜中に目覚めるクセがついた青山くんを、なんだか解んないけど元気にさせる
・地震が起こるのを見て、今日のキメラアニマはナマズかと予想する。
・キメラアニマに、必殺技を地面に潜ってしのがれる。
・白金の過酷な注文に、大口開けてひきつり笑いを浮かべる。


今週のらっきょの皮

・新春カリスマ大道芸人スーパーライブの乗っ取りを企てる。
・背を比べて、タルトをからかう。
・しっぽだけ出して地面に埋まっていた所を、大根よろしく、タルトに引っこ抜かれる。
・タルトと一緒に化石になろうとする。


今週のブリはハマチのでっかいの

・レタスラッシュでキメラアニマを足止め。マトモに役に立ったのは珍しい。
・白金の過酷な注文に、どうしようもない返事を素で返す。
・予告にて、自分そっちのけで、いちごとみんとに口ゲンカをされる。


41話  「幸せを運ぶ風、一途な祈り


間違った視点による、あらすじ

東京湾周辺に、これまでにない程の数の魚型キメラアニマが終結。ミュウミュウ達はその原因を
探るべく、現場の探索を開始する。

「我々にも、感情がある。心がある。戦うだけでなく、たまには息抜きも必要だ」
パイ達は、仲間の労をねぎらうために、キメラアニマによる海上リサイタルを開こうと企てていた。
「大トリには、この舞台装置に6万個の電球が灯り、待機中の巨大キメラアニマが姿を現すのだ」
「けどさあ、ミュミュウのやつらに嗅ぎ付けられたら、どうすんだよ?」
「やつらも知的生命体ならば、戦わずに分かり合う事も可能なハズだ」

「きっとこれね、敵の作戦は」
彼らがウワサをしていると、当のミュウミュウ達が2隻のボートに乗って現れてきた。
「お願いです、そこをどいてください!」
「どかない、と言ったら、私を倒すのか?」
「海上保安庁の許可は取ったのか?いくら友達でも悪い事をしたらおしおきなのだ」
「オイラ達は、ただリサイタルを開きたいだけなんだぜ」
「タルタルのしている事はいけない事なのだ。さっきまでこのお魚達は楽しそうに泳いでいたのだ」
「・・・?、今だって別に楽しそうじゃんかよ」
「あたし達には関係ないわ」
「・・・!、・・・へっ、これからすっげー事が起きるんだからな。見てビビんなよ」
論点のズレた討論にとまどいつつも、頑なな姿勢を見せるざくろ達の気を引こうとして、気配り少年
タルトは精一杯強がって見せた。

「時間だ」
パイが、リサイタルの開始を告げたその時、
「リボーン・ザクロスピュア!」
ざくろのムチが、6万個の電球が仕掛けられた舞台装置を、跡形もなく完全に破壊する。
美しい晴れの舞台を無駄にされたキメラアニマは、怒りに任せて荒れ狂った。
「うわぁーっ!」
そのあおりを受け、白金の乗ったボートが転覆、彼はまっ逆さまに海へ投げ出された。
「白金のおにいちゃん、一生懸命、なんか踊っているのだ」
「シンクロナイズドスイミングにしちゃ、優雅さに欠けてますわね」
「いいえ、これはジェスチャーだわ」
「えーっと、なになに・・・たす・・・けってくれ・・・・蹴ってくれって?」
「わかったのだ、今すぐキックをお見舞いするのだ。歩鈴キーック!」
歩鈴の飛び蹴りが見事に白金に命中し、気を失った彼はぐったりとして海中に沈んだ。
「白金さん!」
あわてて、れたすが白金を救出に向かった。
「あら、違ったみたいですわね」
「泳げる人には、泳げない者の気持ちは、なかなか解らないものよ」
「へー、白金って、カナヅチだったんだ」

「なんだ、この光は?」
いちご達が談笑していると、白金を抱えたれたすが、体を光らせ、高く海上へ跳び上がった。
6万個の電球に勝るその光は、キメラアニマの度肝を抜くのに充分な迫力を持っていた。
「キメラアニマは放心しています。今です!ミュウイチゴ」
「動きを止められるのは数秒よ」
赤坂さんの指示により、いちご達は呼吸を合わせた連携でキメラアニマ達を一掃した。

「稜、れたすさん、無事ですか!?」
赤坂さんのボートが、白金を引き上げようと、もの凄い勢いで東へ近づいて行ったその時、
「我々と、おろかな人間どもが同じであるハズがない!」
信じる心を踏み躙られたパイがヤケで起こした風が、西からボートを煽り、さらに加速を付けた。

ニブい音が船底から響き、海面がそれまでとは違う色に染まった。
「死なないで、お願い!」
「まあ、かわいそうに。ボロボロですわ」


感想

ヤケに滑舌の良い演説なんだかマトモな話だったんで、ほんの少しばかり物足りませんでした。
フツーに出来のいいアニメを見ている様な?珍しく頭を使ったギミックは面白かったのですが。
あと、れたすの話なのに、作画が綺麗だとは何事でしょうか。全くもってけしからんです。
今回驚かされたのは、タルタルの戦闘力の高さ。プリングリングインフェルノを外から破壊し、
ザクロスピュアの直撃をくらっても飛ばされはしたもののお陀仏にはならない等、なかなか
ヤル所を見せてくれてます。3人の中ではズバ抜けて弱そうに見えていたのですが、どうやら
そう言うワケでもなさそうな感じです。


今週のみんとお嬢サマ

・東京湾でシンクロナイズドスイミングをするいちご と歩鈴に、優雅さに欠けるとイヤミ。
・ミントエコーで、プリングリングを拡散させる。そんな事できたのか。
・歩鈴を抱えて飛行。なんか突然、思い出したみたいに飛ぶ様になったな。
・予告で壊れる。だからだまれって。


今週のざくろお姉さま

・戦闘を仕切り、細かく作戦の指示を出す。原理は解からんが、ナイス連携であった。
・海流発生装置を破壊し、キメラアニマを怒らせる。


今週のシンクロナイズドスイマーその1

・赤坂さんの会話を受け、白金にピースサインを送る。
・ボロボロになったマシャを回収。さっきまで忘れてた気がするが、顔を向け直すのは細かい。


今週のシンクロナイズドスイマーその2

・真冬の東京湾に飛び込み、氷づけになる。
・歩鈴キックでキメラアニマを蹴り飛ばす。
・海上でプリングリングインフェルノを放ち、地面を削る。
・プリングリングインフェルノをタルタルに壊される。


今週のレディに含めていいんだよな?

・キメラアニマの説得を試み、レタスラッシュを放つ。
・パイの説得に失敗し、つかみかかろうとした上に廻し蹴りを放つ。


42話  「ざくろの迷い、四人になったミュウミュウ


間違った視点による、あらすじ

港にミュウアクアの反応を発見したミュウミュウ達は現場を探索、そこでエイリアンと戦闘になるが
なぜかざくろは変身せずに戦闘を拒否するのであった。
「お姉さま、戦ってください!」
「ダメよ」
「そんな、どうしてですの?理由くらい聞かせてください!」
「理由なんかないわ、とにかく帰りましょう」
「お姉さまひどいですわ!どうしてそんなイジワルな事言うのですか?」
「そうじゃないわ、ここにはミュウアクアはないのよ」

「ヤツらは本当に知らないようだ。無駄に争っても仕方がない」
「ちぇっ」
ざくろがシラを切り通したおかげでエイリアンをあざむく事に成功したものの、無下に扱われた
みんとは、みんなの元を去ってしまう。

「みなさん、こんな事で呼び出したりしてすみません」
「みんとが、またぁ・・・?」
「そうです。通信機にも彼女だけ返事がありませんでした」
赤坂さんは四人を召喚すると、1枚の封筒を渡して見せた。
「皆さん、これを。みんとさんが残した手紙です。テーブルのド真ん中に置いてありました」
「『お姉さまへ』って、これは、みんとの字?」
「どう見ても皆さんへ読ませるつもりでしょう。こんな茶番に付合わされるのは、腹立たしいのですが」
しょうがなくざくろが手紙を広げると、そこには長々と以下の文章がつづられていた。

「お姉さまと一緒に働き始めて7ケ月経って思いますわ、わたくしはやっぱりざくろお姉さまが好き
だって事を。でも、時が経ってミュウミュウでいる必要のなくなったお姉さまが、わたくしの事を忘れて
しまうんじゃないかと思うと、正直、気が気でありませんわ。
こんな情けない女だなんて、みんなには知られたくないですわ。でも、これはお姉さましか読む事の
ない手紙だから、だからいいんですわ。わたくしは、わたくしの気持ちを正直にぶつけますわ。
ざくろお姉さま、大好きですわ。お姉さまの光り輝く黒髪が、ブルーサファイアのような瞳が、ホワ
イトプラチナのごときおみ足が好きだと言う事を、もっともっと言いたかった、なのに恥ずかしくて
言えませんでしたわ。
でもいつか必ず、お姉さまが好きですわって、もっともっと大好きですわって、声が枯れるまで
言いたいですわ」

「・・・げ、何コレ?」
「みんとのおねえちゃん、自己陶酔丸出しなのだ」
「すぐに探しに行きましょう」
「ちょ、ちょっと、れたす何言ってるのよ!」
「正直、つき合いきれないわ」

その頃みんとは、雪が降り積もる教会の庭で、ざくろが迎えに来るのを一人で待ち続けていた。
「誰にもわたくしとお姉さまの邪魔はさせませんわ・・・くしゅん!」
「お姉さま、わたくしはここ、ここにいますわ・・・けほっ!」
「もう少し頑張りますわ。お姉さまに会えると信じて・・・ずずっ」
「お姉さま、早くわたくしを迎えに来てください・・・はっくしょん!」


感想

単なるドタバタで来るのかと思いきや、なんかいきなり面白いんですけど。
見ての通り、ざくろお姉さまの行動はバレバレのフェイクです。何をどう迷っているのかまでは
読み取れないのですが。手紙が何か関係してるのでしょうか?
その手紙からは、彼女のマミーと誰かが健在である事と、過去に父親っぽく思われる男性を
ばたんきゅーしている事、それは何か彼女の信頼に関る事件だったらしく、逆鱗とはこれでは
ないかと思われる事が読み取れます。(後日註:父親は思いっきり在命中でした。勝手に殺し
ちゃってスマン。ありゃあ、ステディでしたか?)
彼女は、ヤケに物を大事にする傾向があるので、その辺りもそろそろ関係してきそうな気もする
のですが、果たしてどうなるのでしょうか?


今週のみんとお嬢サマ

・女性週刊誌の記事に動揺。なお、煽ってるのは歩鈴とれたす。
・地球の平和を守るよりも、ざくろお姉さまについて行く方を勝手に選ぶ。
・ミントーンアローで敵の攻撃を相殺。2話で使用した弾の様に思われる。
・予告で絶叫。えっと、今回はだまんなくていいです。


今週のざくろお姉さま

・教会に祈りを捧げる。単なるクリスチャンかと思いきや、アレって伏線だったのか!
・収集のつかなくなった四人を一喝。「正直、つき合いきれないわ」
・作戦会議に遅刻。「出かけるのなら、着替える前に言って欲しかったわね」
・ウザいマスコミの取材を回想、任務をサボッて母からの手紙を広げる。
・パイ達の他力本願を指摘する。
・無言でガンを飛ばし、タルトをビビらせる。「なんか言えってば、怖いだろぉ!」
・戦闘を拒否。何か理由があるのは、見ての通り。
・みんとの先走りを抑える様いちごに頼み、失踪する。
・でもマシャはしっかり居場所を知ってたりする。ピンチでもないのに。
・またもやキッシュと思わせぶりなツーショットになる。


今週の体長1m以上もあれば立派なUMAに違いない

・マシャのお気楽な激励を受け、悪態を返す。
・ざくろと白金の会話を立ち聞き。って言うか、あんなに喋りながら歩けば気付かれるわ。


今週の首位打者

・アメリカンジョォ〜クで場をかき乱す。
・ミュウアクアを匂いで見つけようとする。「うぉ〜ぅ、知らないのだ」
・プリングリングで敵を閉じ込めるが、割とあっさり脱出される。


今週のメチャクチャです

・歩鈴やみんとの奇行に、そのまんまなツッコミを入れる。
・いちごと歩鈴の口論(厳密にはいちごが乗せられてるだけ)を仲裁しようとオロオロする。
・パイの質問に、知りもしない事を口に出す。「知ってても、教えるつもりはありません!」
・レタスラッシュを全弾キレイにはじかれる。


43話  「敵か味方か?戦ってお姉さま!


間違った視点による、あらすじ

ミュウアクアの反応をキャッチしたミュウミュウ達は野鳥保護区へ出動する。そこでみんとは
ミュウアクアを運んできたと言う野鳥達に話しかけられる。
「で、でも、そんな・・・あなた達そのためにミュウアクアを?」
「みんと、何て言ってるのよ?」
「この子、『草むらの中にミュウアクアが隠してあります』って言ってますわ」
「え?隠してって・・・」
「それから、『制限時間内に見つけた方にミュウアクアをプレゼントします』とも言ってますわ」
「何よそれ!素直に渡してくれてもいいじゃない。みんとのイジワル!」
「わたくしじゃありませんわ。この子がそう言っているんですもの」

「へー、面白そうじゃん」
「その勝負、私達も混ぜてもらおうか」
2人が喧嘩してる所へ、同じくミュウアクアの反応をキャッチしたパイとタルトが姿を現わした。
「どうやら、やるしかなさそうね」
「ぬぬー、負けないのだ」
「『それでは、双方ともよーい始め!』って言ってますわ」
みんとの合図を皮切りに、問答無用のミュウアクア争奪戦がスタートした。

「言え、ミュウアクアはどこにあるのだ!」
「自分で探す事ね。他人をあてにし過ぎるのはよくないわ」
「くんくん、くんくん」
「何やってんだ、お前」
「ニオイで見つけてるのだ」
「お前、ミュウアクアのニオイ、知ってるのかよ」
「そんなの、余計なお世話なのだ!」
「メガネ、メガネ・・・」
「あーもう、探すったって、こんなに草むらが広いんじゃキリがないじゃない!」

「諦めるな。いちご、道は自分で切り開くんだ」
突然、蒼の騎士が現れ、苦戦しているいちごを応援するとそのまま去って行った。
「やる!小さな事からコツコツと。桃宮いちご、燃えてきました!」
いちごはストロベルベルを取り出すと、一生懸命目の前の草を刈り取り始めた。
「させるか!空雷扇!」
パイの放った雷が草むらを直撃し、勢いよく火の手が上がった。
「いかん、つい熱くなってしまった。急いで火を消さねば!」
パイは、あおいで火を消そうとするが、それはますます火の手を大きくする結果となった。
「れたす、消火!」
「任せてください。リボーンレタスラッシュ!」
れたすは水流で消火を試みるが、もはやその程度では火の勢いを抑える事は出来なかった。
「ダメなのだ、焼け石に水なのだ」
「歩鈴さん、石ではなく草ですよ、それ」
「周りの草を刈り取りましょう。被害を最小限にくい止めるのよ」
ざくろの指示で、その場にいた全員が草を刈り取り、なんとか火事をくい止める事ができた。

「なんか一気に疲れたのだあ」
「やれやれ、だからお前たち人類は・・・」
「あんたのせいじゃないの!」
「ミュウイチゴ、あれは・・・!」
れたすが指差した先には、火事で焼け出されて姿を現わしたミュウアクアがあった。
「オイラが貰うぜ!」
「待つのだ、タルタル!」
タルトに歩鈴がしがみついてる間に、ざくろはミュウアクアに向かってムチを伸ばした。
「はっ!」
「そうはさせん!」
回収を阻止せんとして、パイはざくろに狙いを定めた。
「お姉さま!」
フォローのつもりで、みんとはすぐさま矢を放った。
しかし、あわてて放ったそれは、真っ直ぐざくろめがけて飛んでいった。
ビックリしたざくろは、思わず武器を取り落としてしまう。

『そこまで!時間切れなので、ミュウアクアはボツシュートとさせていただきます』
野鳥達は、さっさとミュウアクアを没収すると、南の方角へと飛び去って行った。
「そんなぁ・・・!」
「骨折り損のくたびれ儲けなのだ」
「とんだ興ざめだな」
「帰るぜ、じゃあな!」
エイリアン達が姿を消すと、残された全員の非難の視線がみんとに集中した。
「すみません、わたくしのミスですわ」


感想

色々と凝っていて、見応えのある話でした。肩もコリましたけど。
今回の主役のみんとですが、彼女はお姉さまが何を考えているかは解かってます。ただ単に状況に
耐え切れなかっただけですね。
例えば、彼女の言う心変りとは、その一つは現在敵と接触しているお姉さまが、つい2話前では一番
好戦的であった事実を指して言っています。
そのきっかけは、前回エイリアン側に何らかの戦況の変化が起こっているのに気付いた事で、これは
キッシュにざくろからコンタクトを取った事により、説明されています。
だから、彼女はお姉さまの意図自体は理解していると考えていいでしょう。

さて、対決シーンですが、ここに出てくるお姉さまは、話によって強さが変わる方ではなく、明らかに
強い方のお姉さまです。
彼女は、みんとの飛行能力も計算済みで動いています。表情を見れば解かりますが、彼女はみんとの
出現位置を予測して待ち構えています。しかし、死角を突かれた彼女は武器を落とされてしまいます。
重ねて言いますが、今回は強い方のお姉さまです。無駄のない動きや的確な対応がそれを指し示して
います。それでも、みんとはお姉さまの予想の上を行ったのです。これはすごい、まったくいつの間にか、
みんとは戦闘力が上がっていたのです。
実はこの状況でも戦おうとすれば全然戦える のですが、それが目的ではないのでお姉さまは両手を
広げてみんとを挑発します。だって、カン違いしてんだもん。
お姉さまは、自分がいなくてもしっかりしろと言いたいのであって、なにも地球の平和と天秤にかけろと
までは言ってなかったんだけどなあ。いちごが止めに来た後、何事もなかったかの様にお姉さまが
会話に加わっているのを見れば解かる様に、彼女は今でもミュウミュウの一員のつもりです。
みんと、先走りし過ぎだってば。この状態ではまだ、みんとはお姉さまの手の上で踊らされてるのと
あんまり変わりません。
で、何を持って負けとしたのかと言うと、みんとがお姉さまの予想意外の手段で問題を解決した事と
それによって、忘れていたのは自分の方だと気付かされた事。この点を指して、ざくろお姉さまは
自分の負けだと言ってるんですね。ワザワザ書いてしまうと実に陳腐なのですが。


今週のみんとお嬢サマ

・突然、トリ達と会話を始める。やっぱ、37話辺りが怪しいのか?
・戦闘をボイコットする。何が起こるのを信じていたかは一目瞭然。
・ざくろお姉さまと対決。なんと、ザクロの武器を弾き落とさせる。
・ミントエコーで、ミュウアクアを弾き出す。ウイリアム・テルかい。


今週のざくろお姉さま

・キッシュと接触。それなりに情報を引き出すが、彼が何を考えてるかは不明のまま。
・過去の出来事について、また少し判明する。具体的な事は謎のまま。
・強くなったみんとにビックリする。


今週の山へしば刈り

・みんとを守って応戦。タルトの植物にてこずってる所を、れたすと歩鈴に救出される。
・みんとに激励の言葉を遮られる。彼女にとっては解り切った事。
・お気楽にくつろいでいるマシャを、湯船から落っことす。
・みんととざくろに説教。なるほど、確かにストッパーになってら。
・ミュウアクアのパワーを世界中に開放する。なぜなのかは、みんとの台詞を参照。


今週の食べ物の上に土足で乗るな

・野鳥を捕まえようと、カゴと棒を取り出す。
・占いタイム再び。みんととざくろの相性を占う。


今週の川へ洗濯

・赤坂さんを空雷扇から守る。ハッキリとバリアとして使ったのは初めてか。
・歩鈴の占いタイムの被害者になりかけ、卒倒しそうになる。
・さらに、内緒の話をバラされそうになる。


44話  「森になった街!いちごの笑顔を守るもの


間違った視点による、付け足し

「私は、守る・・・お前を」
「蒼の騎士は、白金じゃない・・・マモルさんって誰?」
いちごが考え事をしている間に、白金は、他の4人を助けに向かった。

「みんな、これを!水中活動用のキャンディだ」
「もしかして、うる星やつらが元ネタですか?」
「酸素ドロップのバッタモンなのだ」
「ぴえろ繋がりのつもりですわね」
「正確にはスタジオディーンね。・・・ちなみに148話よ」
「お前ら!つべこべ言わんと、さっさと食べろ!」
白金は、一人ずつ順番にキャンディを渡していった。

「これ、おいしいのだ。おかわりなのだ」
「だぁっ、噛むな!作るの金かかんだぞ、それは」
「わたくしの口には合いませんわ。もっと上品な味付けにしていただかないと」
「こんな時に、贅沢ぬかすな!」
「悪いわね。今、ダイエット中なの」
「ウソをつくな!ウソを」
『ガチャン!』
「あ・・・」
白金は、手近な一粒を拾い上げると、そのままれたすに手渡した。
「5秒ルールだ」
「え・・・?」
「時間がない、早くしろ!」
「あ・・・あの・・・はい!」

白金は、全員にキャンディを配り終えると、いちごに指令を下した。
「いちご、みんな無事だ!反撃しろ!」
「よおし!・・・って、みんなどうしたの?みんとはみぞおち押さえてるし、れたすはなんだか
しょんぼりしてるし、歩鈴は頭を抱えてるし、ざくろさんは、ほっぺたさすってんだけど。
ホントに大丈夫なの?」


感想

キャラクターを生かしたナイスなギャグと、突拍子のない脚本が、いかにもミュウミュウらしい
お話でした。個人的には結構面白かったです。
なんか今回、いくらか伏線が張られたみたいですが、まさかれたすが言った事が正解なんて
事はないだろうなあ。ヤツは、しれっとその日のテーマを口に出したりする事があるからなあ。
自分としては、古代エイリアンはただ単に自滅しただけちゃうんかと踏んでいるのですが。
ま、いいか。ミュウミュウだし。
そんな事より今回の主題は、ざくろお姉さまのオチャメさの方にあるのです。


今週のみんとお嬢サマ

・カフェに現れたゴキブリと挌闘。一番楽な役なのに、さも一仕事終えた様な表情をする。
・いちご、歩鈴との合わせ技を披露。と言っても、エネルギーを補給しただけか?


今週のざくろお姉さま

・店からゴキブリを排除した皆を、いいコンビネーションだと誉める。
・森と化した表参道にて、なぜか突然、健康の話をし始める。
・巨大銀蝿を見て、顔がなくなるほど驚き、逆毛を立てる。
・巨大ゴキブリに追いかけられ、他を引き離して真っ先に逃げる。


今週の強い子

・カフェに現れたゴキブリと挌闘。備品のトレイでナイススマッシュする。
・雷にビックリして、一瞬ネコ耳を出す。
・皆と一緒にバリアを張り、パイの攻撃をしのぐ。


今週のおもち屋

・カフェに現れたゴキブリと挌闘。飲食店で殺虫剤は御法度なのだが。


今週のヤル気だけは満々

・両手にスリッパを持ってゴキブリと挌闘。やはりと言うか、見事にれたすであった。
・キメラ大木の攻撃をくらって、真っ先に倒れる。


45話  「解けた謎!蒼の騎士の真実


間違った視点による、あらすじ

バレンタインのチョコを作ろうと、いちごはカフェの厨房を拝借、赤坂さんに教えをこうが、
どこをどう間違ったのか、ドロドロした突起の先に3個の苺が実った、イビツな物体を作り
上げてしまう。
ゲテモノ好きな歩鈴は、嬉しそうに苺を1個もぎ取り試食してみたが、この世のモノとは
思えぬマズさに七転八倒し、猛スピードで洗面所に駆け込んで行った。

「あら?このビンは何でしょうか」
「赤まむしって書いてありますわね」
「この消し炭みたいなのは・・・まさかイモリの黒焼きとか入れてないでしょうね?」
「青山くんにあげると思ったら、ついサービスしちゃって」
「わたくしなら、こんなヘンテコリンなサービスは、断固お断りいたしますわ」
「いいモン、ヘンテコリンでも青山くんならちゃんと食べてくれるんだから」
「それはいけません、分別はキチンと守らないと」
「一生懸命な気持ちが伝われば食べてくれるって言ってたの、赤坂さんじゃない」
「いえ、ですからその、ちゃんと伝わるようにしないと・・・」
赤坂さんが返事を言い終わらないうちに、いちごはイビツな物体を抱えて出ていってしまった。
「青山さんも、不憫ですわね」

「これ、下手だけど、生まれて初めて自分で作ったの」
「ありがとう。とっても芸術的な置物だね、大事にするよ」
「青山くん、そうじゃなくってチョコレートなんだけど、これ」
「・・・え?ああ、そうなんだ。ごめん」
「えへへ、これでもキレイに出来た方なんだよ。ハイ、あ〜ん」
さすがの青山くんも、未知なる物体への恐怖におののき、とっさに仮病で難を逃れようとした。
「うっ、突然、筋肉痛が!」
「青山くん!青山くん!青山くん、しっかりして!青山くんが死んじゃう!」
しかし、いちごに大袈裟な心配をされ、あわててそれを取り消してしまった。
「ゴメン、突然ヘンな事言って(いちごの心配し過ぎだけどね)。もう大丈夫、心配かけたね」
「青山くん、よかったあ・・・ハイ、あ〜ん」
逃げられないと悟った青山くんは、もぎ取られた苺を、仕方なく口に入れた。
「おいしい、いりこの味がするよ」
七転八倒してのた打ち回りたい苦痛を、彼は何とか笑顔の下に押し込め返事をした。
「でしょ?一生懸命ダシ取ったんだから。遠慮しないでジャンジャン食べてね」
「ダ、ダシ?・・・いちご、ぼくは・・・(お腹がいたいよ)、ぼくは・・・(目眩もするよ)」

「やあ、子猫ちゃん」
突然、何の前ぶれもなくキッシュが姿を現した。
「キッシュ!何しに来たのよ?」
「何って、バレンタインのチョコをもらいに来たに決まってるじゃないか」
「ダメ!これは青山くんの物なんだから」
「遠慮しないでジャンジャン食べてって言わなかったっけ?ハニー」
「誰がアンタなんかに!ミュウミュウストロベリー・・・あ、あれ?ブローチがない!」
「こりゃいいや、勝ち気な顔もいいけど、今の顔がもっと素敵だよ、イチゴ」

「いちごを傷付ける者は許さない」
変身できないいちごのピンチを助けに、蒼の騎士が現れた。
「蒼の騎士!・・・どうしたの?なんかいつもより肌が浅黒いんだけど」
「あ、ああ、ちょっとグァムまで旅行に行ってきたんだ」
「声もなんだか違わない?」
「ちょっと、おたふく風邪の最中でな」
「どうしてお前はボクの邪魔ばかりする!」
すごい勢いでせまってくるキッシュの攻撃を、蒼の騎士は紙一重でかわした。
「あ、今、耳が片っぽ落ちた!」
蒼の騎士は、あわてて耳を拾い直すが、そのスキを突いたキッシュにノされてしまった。

「これ、苺って言うんだよね、イチゴと同じ・・・」
邪魔者を排除したキッシュは、イビツな物体から最後の1個をもぎ取り、口に運んだ。
「うわあぁあぁあぁおぁ!」
キッシュは、七転八倒して散々のた打ち回った後、バタリと倒れてピクリとも動かなくなった。
「キッシュ・・・?」
しばらくして彼は突然立ち上がると、虚空を見据えたまま首を左にかしげて、こうつぶやいた。
「ピッ、本日はせいてんなり。ピッ、みそはやっぱり白ミソじゃなくっちゃ」
「なんなのキッシュ、何を言ってるの?」
今度は首を右にかしげて、こうつぶやいた。
「ジスイズアペンだ。ピッ、いちたすいちはご・・・」
「わからない、何言ってるのか、わかんないよ!」
「これだけ言っても解らないのか!」
「そんな事言ったって、話し合いにもなってないじゃん。一方的にしゃべってるだけだよ!」
とまどういちごを置き去りにして、なおもキッシュの暴走は続いた。
「どうしても解らないと言うのか。ならば、ボクの歌を聴けえ!」
キッシュは、何の脈絡もなくアニメの主題歌を歌い始めた。
「♪お前とつくろう〜、戦いのない未来〜、愛する者に〜、残そう、美しい地球〜」
「やめて、キッシュ!お願いだから、もうやめて!」
いちごの懇願に全く耳を貸さずに、今度はアニメのエンディングテーマを熱唱し始めた。
「♪用意はいいか〜、3!2!1!0!」
「一体、何がどうなっちゃってるのよ」
「逃げよう、いちご。不思議なヒト過ぎて、怖いよ」
聴衆に取り残されたのにも構わず、キッシュはそのまま声高らかに歌い続けた。
「♪旋回ホ〜バリング、ヘリコプタ〜」
キッシュは、歌詞に合わせて体を捻じらせると、竹トンボの様に回転して上空へ飛び去って行った。

「痛てて・・・、やっぱり生身の体でエイリアンと戦うのは、無理があるな」
「ん?なんだ、ありゃ」
ニセ蒼の騎士は、キッシュが引っくり返した物体の中から、いちごのブローチを発見した。
「あのバカ・・・。ガサツにも程があるぜ」


感想

蒼い人、弱ッ!・・・じゃなかった、なんかいつも突然いちごの前に姿を現していた青山くんですが、
つまりあれは、いちごが呼んでいたんですね。最初の頃は、ご都合主義のギャグかと思ってました。
今見ると、違った意味でやっぱりギャグなのですが。
さて、今回いきなりヘンな事を言い出したキッシュ君。数話前にざくろお姉さまと組もうとしてた時は
何かを打倒しようとしている風に見えたのですが、今回は全然そんなそぶりは見せませんでしたね。
むしろ、その時とは逆の事を言っている様に見えます。
短い間に一体なにがあったのでしょうか?相変わらず読めないヤツです。


今週のみんとお嬢サマ

・いちごの試作チョコ第一号を、ドロドロの物体と評価。
・予告にて、すっかり舞い上がるいちごの態度に不安を覚える。


今週のざくろお姉さま

・いちごの試作チョコ第一号を、チョコ以外の物体として認識する。


今週の楽しい理科実験

・赤坂さんからチョコの作り方を教わる。力まかせにココアの袋を開け、調理場をとっ散らかす。
・それどころか、謎の爆発まで起こす。到底、チョコ作りの現場には見えなかった様子。
・イビツなチョコレートで、青山くんを絶句させる。


今週のテーブル拭き

・怖い物食べたさと言って、いちごをからかう。
・いちごの試作チョコ第一号を食べて、顔面崩壊を起こす。ノドも通さぬマズさだったらしい。


今週の記憶喪失

・崩壊を起こす歩鈴を見て、みんと共々表情をこわばらせる。


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