間違った視点による、あ・ら・もーど


11話

「今は2003年の夏、今は2003年の夏、まだまだ続くよ夏休み」
「いちご、なに一人でブツブツ念仏を唱えてらっしゃいますの?」
「あ、いや、忘れないようにと思ってさ」
「おい、お前ら、今日はもう店じまいだ」
「え、ホント?じゃあ、みんなで花見に行こうよ。今ちょうど公園の桜が満開でさあ」
「いちごさん!」
「言ってるそばからなのだ」
「そうではなく、ベリーさんの変身シグナルをキャッチしました」
「ってコトは」
「また、あいつらね・・・」
「そう言う事だ、ベリーの援護に行ってやれ。東京ミュウミュウ出動だ!」
白金達は号令をかけると、カフェを飛び出して行くミュウミュウ達の後ろ姿を見送った。
「稜、この前の学校の件と言い、今回と言い、まるで・・・」
「ああ、偶然だとは思えんな。意外とあなどれない敵なのかも知れん」

一方、当のベリーは聖薔薇騎士団の怪獣から人々を避難させようとやっきになっていた。
「ここは危険です!あたしがくい止めている間に、みんな安全な場所に逃げて下さい」
『あ、ミュウミュウだ。ねーお母さん、これ見ようよ』
『そうねえ、乗り物は全部止まっちゃったし。直るまで見物してましょうか』
「そ、そんなのん気な事言わないでくださいっ」
『あなたも若いのに大変ねえ。大変なんでしょ?ショーのお仕事』
「へ?ショーじゃなくって本物・・・」
『頑張ってね。応援してるから』
ベリーは、なりゆきで見世物にされてしまった。
「かかってくるがよい、白いミュウミュウよ」

「人、来ないね」
「ああ、さっぱりだな」
「みーんな、あっちの方に行っちゃったね」
「これでは何のために風船配りをしているのか解からんな」
ブルーバユー達は、ひとっ子一人いなくなったバイト先で、途方に暮れていた。
「あのさあ、よく考えたら正体バレてんのってロイヤルハイネスだけじゃないの」
「言われて見ればそうだね。ボク達、隠れる必要ないじゃん」
「だったら、こんな所で非効率的な事をしている場合ではないぞ!」
彼らは、バイトをほっぽり出すと、急いでロイヤルハイネスの所に向かった。

「だいたいあなた、キメラアニマなんか使って、何するつもりなの!?」
「キメラアニマ?これは我々の怪獣(ペット)だ。あんな下等生物と一緒にしないでくれたまえ」
「えっと、正直ドコが違うのかなーって思うんだけど」
「・・・いいか、頭の悪いキミ達にも解かる様、特別に講釈してあげよう」
ロイヤルハイネスは、長々と自分のペット自慢をし始めた。
「・・・そして、キメラアニマとは一線を画するのがこの触角の優美なライン・・・こらそこ、聞いているのか!」
『面白くなーい、早く戦ってよ。段取り悪いね、このバイトの兄ちゃん』
「お、面白・・・これだから美の本質を理解出来ぬ愚者共は!」
ロイヤルハイネスがキレかかったその時、突然謎の女性、いや女装した少年が彼の前に踊り出た。
「はーい、この先は無愛想なお兄さんに代わって、ラブリーMC桜霞乙女が仕切らせてもらいまーす!」
「(スイートジュリエット!何を考えているのかね、キミは)」
「(んー、だってチマチマ稼ぐより、こっちの方が効率いいし。ね?)」
桜霞乙女ことスイートジュリエットは小声で返事をすると、他の仲間達を指差した。
「はいはい、本日特別公演、東京ミュウミュウショーのお題はこちら!」
「大人は300円、子供は200円、3才以下は無料だよー、はい毎度ありー」
「(ハッピーチャイルドにブルーバユー、あいつらまで一緒になって)」
「(解ったらボクの言う通りにしてよ。世界征服のため、ひいては公爵のために)」
ロイヤルハイネスは、無理矢理芝居につき合わされる事になった。

「ここにいる全ての愚者達に告ぐ。私の名はロイヤルハイネス。この遊園地はすでに我々の手に落ちた」
「え、そうだったの?まあ電源は全部落ちてるけど」
「お前達は逃げる事もかなわずに、この怪獣のエサとなるのだ!!」
「うみゃあ、それは困るみゃあっ!」
「(困るのはこっちだよ、ミュウミュウのお姉ちゃん)」
「え、あたしが何か?」
「(そこは『このミュウベリーがいる限り、みんなには指一本触れさせない!』でしょ。ちゃんとやってよ)」
「ハァ、すみませんデス」
ベリーも、なんか知らんが桜霞乙女に仕切られる羽目になった。
「トホホ、ヘンな事になっちゃったなあ」


どういう訳かスーパーリンクの方にアホ分をごっそり持って行かれているので、なかなかこちらに回す
時間が取れません。ネタは貯めてあるんですけどね。
とりあえず、この次はリーダー話をやって、今年中には奇面組と顔を合わせてみたいのですが、
そこまで行けるかなあ。
まあ毒にも薬にもならないコンテンツだし、てきとーにやってきますんで、てきとーにヨロシクです。


12話


間違った視点による、あ・ら・もーど

出動したミュウミュウ達はベリーの援護のため、次々と遊園地に飛び込んで行った。
「いた、あそこなのだ!」
「一体何のキメラアニマなんでしょう。トカゲの様な牛の様な」
「どっちみち、悪趣味なモーモープリントなんか、ちょちょいのちょいよ!」
「油断は禁物ですわ」
「みんな、気をつけて」
ザクロの一言で全員身構えたその時、
「みなさんミュウミュウです!!ミュウミュウがあらわれましたーっ」
思いもよらぬ実況に、ミュウミュウ達はまとめて3頭身になってすっ転んだ。
「な?なに?」
「人がいっぱい集まってます」
「しかもゴザまで敷いてヤケにキチンと整列してるのだ」
「まるで見世物ね・・・」
「ベリー、これはどういう事ですの?」
「えっと、なんかこの人達、ショーとカン違いしてるみたいで」
「断わりきれずにノセられたって所かしら・・・」
「すみませんです」

「どうしたミュウミュウ、いきなり作戦会議かー!?」
「ここは声援が必要だ!さあ、みんな気持ちを合わせて応援しましょう!精一杯大きな声で!せーのっ」
『ミュウミュウ!!ミュウミュウ!』
スイートジュリエットの一方的な司会で、観客達は一斉に応援を始めた。
「なんなの、この人達」
「勝手な事言ってくれるじゃありませんの」
「あ、でもとりあえずケガ人は出てないみたいだし、閉じ込められた人達もなんか落ち着いてるかも」
「まるで結果オーライって言わんばかりね・・・」
「歩鈴は楽しければ別にかまわないのだ」
「まあ、皆さんが恐怖に陥るよりはいいんじゃないんでしょうか」
「それじゃ、仕方ありませんわね」
「えっと、えっと、それじゃあ」
「協力するよ、ベリー」
いちごの一声で、ミュウミュウ達はさっと身構えた。
「海を、山を、東京を、五つの愛の腕で守る!東京ミュウミュウ参上にゃん」
「一人抜かさないでください!」
「ごめんごめん、つい今までのクセでやっちゃった。では改めて・・・」
「海を、山を、東京それから遊園地を六つの愛で守る、六つの腕はアシュラマン!
  仲間が増えて元気いっぱい、これまでの1.2倍ご奉仕するにゃん!」
「なんかセコッ」
「そのまんまなのだ」
「おっと、おれの事も忘れてもらっちゃ困るぜ」
割って入った声と共に、突然、異様なギターの音色が辺りに鳴り響いた。
「どこだ!この低レベルで下品な騒音の主は」
「いたぞ、あそこだ!」
ブルーバユーは、観覧車の天辺に立つボーイッシュな少女を指差した。
「ミュウタスク参上!おれが加わればパワー120万%ぶっちぎりだぜ」
「は、恥ずかしいヤツ」
「なんとかと煙は高い所へ登りたがると言いますものね」
「待ってろベリー、今行くからな。とうっ!」
侑は身軽にジャンプすると、下の客車に飛び乗った。
「今行くからな。とうっ!」
侑は身軽にジャンプすると、その下の客車に飛び乗った。
「なんか時間がかかりそうな気がするんですけど」
「馬鹿はほっときましょう・・・」

「どうやらやる気になったみたいだな。では行くぞ『な、なにぃミュウミュウだとー!?』」
ロイヤルハイネスは、流れを考えずに台本通りの台詞を棒読みした。
「へ?」
「このおにいちゃん、偉そうな割にはアドリブさっぱりなのだ」
「フッ、これだからユーモアを解さない愚民どもは・・・」
「顔がひきつってますわよ、思いっきり」
「おおっ、そう言えばそろそろなのだ」
「なにが?」
唐突に歩鈴はポケットからマントを取り出すと、いちごの全身を隠す様ににすっぽり被せた。
「ショーターイム!これから3つ数える間に、ミュウイチゴのおねーちゃんが猫と入れ替わっちゃうのだ」
「えーっ!あたしまだほとんど何もやってないんだけど」
「イー、アール、サンなのだー!」
歩鈴がイチゴに被せたハズのマントを取り払うと、不思議な事にその中から黒い子猫が姿を現した。
『おおっ、一体どうなっているんだ!仕掛けが全然解らなかったぞ』
観客達は一斉に興奮のるつぼと化した。

「凄いよ!おひねりがどんどん投げ込まれてる」
「でもさあ、一番ノセやすいミュウイチゴがリタイアしちゃったらマズいんじゃないの?」
「うむ、サルは調子に乗り過ぎるし、一人はワガママ、一人は無愛想、あとの一人は役立たずだ」
ブルーバユー達は深刻な様子で相談し始めた。
「こうなったら、ミュウベリーに全てを託すしかないっしょ」
ハッピーチャイルドの言葉で、ブルーバユー達は一斉に期待の眼差しをベリーに向けた。
「え?なに、あたし?何がどーなってんの」


当コンテンツはアホ分を一滴一滴ていねいに抽出しながら作られています。って言うか時間ねえ。
まあ地道にコツコツと脱線して行きます。
話は変わってベリー姫のアイデンティティ、今頃になってようやく見えてきた様な気がします。
おそらく「よくわからないけど、きっとみんなの役に立っているってコトだよねー」と言うのが
一番性格を表しているのではないかと。


13話


間違った視点による、あ・ら・もーど

「我が怪獣の餌食となるがよい、ミュウベリー」
「うわっとっと」
「おーっと、ミュウベリーは身軽に攻撃をかわしたぞー!」
「なかなかやるな。だが、これはどうかね」
「ええっ?えっと、とおっ」
「さすがはミュウベリー。難なく連続攻撃をクリアだー!」
「やれやれ、しぶとい子ウサギだな」
「んな事言われてもっ」

「稜、これは一体・・・」
「解らん、奴らベリーの何を知っていると言うのだ?しかしこうしてはおれん」
白金は、司令室からミュウミュウ達に指令を下した。
『奴らの狙いはミュウベリーだ!よく解らんが、とにかくベリーを守るんだ』
「任せてください・・・きゃあっ!」
「ぬぬー、よくもやったなのだ。リボーンプリングリングインフェルノ!」
「お姉さま危ない!」
「え・・・?」
ザクロはミントとプリングリングに閉じ込められてしまった。
「おーっと、これは同士討ちだーっ!」
『なんか一人は勝手に突っ込んだ様に見えたぞ!』
「大変っ!早く2人を外に出さないと」
「それが、未だに自分で壊した事ないから自然に消えるのを待つしかないのだ」
「そんなご無体なっ」
「でも、みんとのおねえちゃんはとっても嬉しそうなのだ」
「ざくろさんはめっちゃ不機嫌そうなんだけど・・・絶対後で口聞いてもらえなそうっ」
「とりあえず邪魔になるから片付けておくのだ」
歩鈴は、ステージ裏まで2人を手荒に結界ごと運んで行った。

「おーっと、今ミュウミュウは一人しか居ないぞー。これはミュウベリーのピンチだーっ!」
「フッ、やはり勝利の女神は聖薔薇騎士団に微笑んだ様だな」
ロイヤルハイネスは、得意満面な調子で怪獣に命令を下した。
「ゆけ、我が怪獣よ!子ウサギに死の洗礼をささげるのだ・・・ぐえっ!?」
「そうはさせるか!ギタスクハンマー」
ロイヤルハイネスは、いきなり後ろから頭をギターで痛打された。
「た、たすく!?」
「ありゃぁ〜、アイツ結構石頭だなあ・・・。よっ、ベリー。ケガはないかい?」
自称ミュウタスクは、壊れたギターを投げ捨てるとベリーに声をかけた。
「うん、ありがと。でも、あの人大丈夫かな?」
「あれだけ固けりゃ平気平気。それよかさ、この状況を打破するとっておきの秘策があるんだけど」
「な・・・なにっ?」
侑の意外な提案に、ベリーは思わず目を白黒させた。
「こうやって、おれとベリーが手をつないで・・・」
「え、ちょっと・・・」
「ミュウミュウマーブルスク・・・」
「来年辺りでカビが生えそうなネタを臆面もなく使うなっ!」
「ちえっ、せっかくベリーと合法的に手をつなげるいいアイディアだと思ったのにな」
「おのれは〜っ・・・!」

「来年はふたりじゃないみたいですから。残念!」
「なんでギター侍のモノマネが?しかも斬れ味悪いし ってこの声はっ」
「今年のネタは今年のウチに。あたしが流行りのネコミミモード!ちょっとそこらで即席充電、
フルフルフルパワーで復活でーす」
ついさっき退場したばかりのミュウイチゴが、何の前触れもなく戻って来た。
「もしかして、それを言うためだけにっ」
「あーよかった。なんとか今年に間に合ったよ」
「ぺっぺっ、相変わらず何も考えていないのだ」
「夏だと言うのに何を年末みたいな会話をしているのかね、君達は」
「あ、そうだった。それはともかく・・・歩鈴、力を貸して!」
「う〜、了解なのだ」
「ストロベルベル、ちょっとだけバージョンアップ!」
いちごは、歩鈴と自分の武器とを合体させた。
「何のこけおどしかね?単に輪っかが付いただけにしか見えないのだが」
「え〜、フラフープ」
いちごは、腰をくねらせ輪っかを回し始めた。
「・・・アホか」
あまりのしょーもなさに、ロイヤルハイネスは唖然とした。
「貸すんじゃなかったのだ」
『・・・とにかく今だ!ミュウベリー』
「あ、はいっ。えっと・・・リボーンラブベリーチェック!」
白金の指令で正気に戻ったベリーは、急いでキメラアニマに攻撃を放ち、これを撃破した。
「くっ、くそぉ・・・後で覚えておくがいい」
「なんと!!たった三人で怪獣に快勝。やったぞわれらがミュウミュウ!!」
スイートジュリエットは、ロイヤルハイネスの撃退に成功したミュウミュウ達を褒め称えた。
「へへっ、どーもどーも」
「トドメを刺したのはベリーだぜ」
「よい子のみんな、ショーは面白かったかな?ミュウミュウのお姉ちゃんと握手したい人はここに並んでね」
「ええっ、まだやんのぉ!?」
ミュウミュウ達は、もう1時間ばかり見世物興行に付き合わされた。

「おわったよロイヤルハイネス」
「何なんだ、あれではまるで道化みたいではないか」
「まあそう怒らなくてもいいっしょ。稼ぎはホラこんなに」
客がはけた後、ハッピーチャイルドは、小銭が入った袋を自慢気に仲間に見せびらかした。
「おおっ、これは見事だ」
「我らの理想郷実現に向け、大きく近づいたな」
『コラ!お前達、バイトをサボッて何をしてたんだ!』
「愚問だな。たかが管理人の分際で我らの邪魔をしないでくれたまえ」
『邪魔なのはそっちだ!遊具の電源を全て切りおって。罰として、そのはした金は没収させてもらう』
「ああっ、ボクたちの努力と工夫の結晶が!」
「どうして我らの野望を理解してもらえないのだ!」
「これも、腐った大人たちが作った社会が悪いんだ!」


侑は自分が勘定に入れられてない事に気付いてません。
いちごはこの後時間切れなので、ネコなでまわし会場になったんじゃないかと思います。
それから白金達のはただ単に大袈裟に驚いているだけと言うギャグです。
次はリーダー話を2〜3話やる予定ですが、季節は相変わらず夏です。


14話


間違った視点による、あ・ら・もーど

「あー涼しい。夏はやっぱりカキ氷ですね」
「コタツはいいねえ。ベリー、そこのお醤油取ってくれる?」
「そうね。スイカもいいけど、こういうのも悪くはないわね・・・」
「はいっ。あ、なんかそこのおモチが焼けたみたいですよ」
「ありゃ、味が無くなってきたぜ」
「サンキュー。よーし食べるぞー」
「シロップの部分ばっかり食べているからですわ」
「ご利用は計画的になのだ」
「だったらこっちの方からいただきだぜ!」
「あー、あたしのおモチかえせ!」
「いちご、夏だと言うのに暑苦しい真似はおよしなさい」
「別にいいじゃん。おせち食べたーい!お雑煮食べたーい!ミカン食べたーい!」
「ベリーもわざわざ付き合う必要ないのだ」
「でもでもっ、一人にしておくのもなんか悪いし」
「おれは盆と正月が一緒に来たみたいで楽しいぜ」
「おモチにブルーハワイのシロップかけるのって流行ってるんですか?」
「はいベリー、これあげるよ」
「いるか!んなモン」

「何やってんだ、お前ら」
「相変わらず賑やかなレディ達ですね」
「いちごが勝手にバカやってるだけですわ」
「バカじゃないもん。あ、赤坂さんもおモチ食べる?」
「要らん物を勧めるな。それよりお前らよく聞け」
能天気な雰囲気を諌めると、白金はベリーに向かって口を開いた。
「白雪ベリー、いやミュウベリー。今日からお前が東京ミュウミュウのリーダーだ」
「えええーっっっ!?そんないきなりっ」
「リーダーってあたしじゃなかったの?」
「いちごは論外として、わたくし達が納得いくように説明していただけます?」
「ミュウミュウの中で2つ遺伝子を持つのはベリーだけ。ベリー、お前は特別な存在なんだ」
「特別すごいって事なんでしょうか」
「いや、特別半人前なんだ」
「へ?」
「お前、目黒と2人一緒に遺伝子を浴びただろ」
「それで・・・?」
「あの時、遺伝子の量が半分ずつに分けられてしまったのですよ」
「アマミノクロウサギとアンデスヤマネコ、2つ合わせて一人分。1つについては半人前だな」
「うっそぉ〜ん」
「でもそれじゃあ別に、ベリーがリーダーやんなくてもいいんじゃないの?」
「これは地球の意思だ」
「もしかして、またコックリさんなんですか!?」
「さすがはおれのベリーだぜ」
「勝手に人のモンにするなっ!」
「リーダーにふさわしいのは、お姉さまに決まってますわ!地球の方が間違ってるんじゃないですの」
「あたしはあまり重い物を背負う気はないわ・・・」
「じゃあ、あたしが背負ってあげるから。ね、ね?」
「歩鈴は、れたすのおねえちゃんを推薦するのだ」
「そ、そんな!わたしにはとても」
ミュウミュウ達は互いに喧喧諤諤の言い合いになった。
「お前らいいかげんにしないか」
「何よ何よ。あたし達がいない所で勝手に決めちゃってさ!」
「そうですわ。開かれた審査を要求したいですわね」
「あー、解った、解った。圭一郎、クジを持ってきてくれ」
「了解しました」

「いいかお前ら。チャンスは一度きりだと思え」
白金は、大袈裟な態度でクジを握り締めると、その手をミュウミュウ達の前に突き出した。
「お姉さま。稜の手の動きから分析して、当たりのクジはズバリ・・・」
「クジを引くのに理屈は要らない!」
ざくろは見事にハズレを引き当てた。
「じゃあ今度はあたし!リーダーと言えば、やっぱり真ん中よね」
いちごは気軽にハズレを引き当てた。
「あの・・・先にどうぞ」
「れたすさんこそ、お先に・・・」
「お前達、やるのかやらんのか、ハッキリしろ!」
「は、はいっ!」 「す、すみません!」
ベリーとれたすは2人同時にクジを引いた。
「それで、どっちに決まったの・・・?」
「えとえと・・・あたしはハズレです」
「当たっちゃいました・・・あの、ごめんなさい!ごめんなさい!」
「やったーなのだ」
「ちくしょう!ベリーに決まってたはずなのに」
「こんな事あり得ませんわ!やっぱり地球の方が間違ってますわ」
「わたし・・・やってみます!」
「え、マジ!?」
「思い切ってやってみれば、もしかしたら出来るような気がするんです」
「無理に決まってますわ」
「歩鈴もまさか本当にやるとは思わなかったのだ」
「稜、どうしますか」
「決まったモンは仕方がないな。おいお前、頑張れよ」
「はい!一年で優勝が狙えるチームにしてみせます」
「いきなり暴投してるしっ」


今回のネタの大部分は連載当時に書き溜めていたモノです。
次は何も考えてませんが、もちろん一番無理そうな奴にやっぱり無理な事をやらせると言うギャグだから
まかり間違っても理想と現実のギャップに悩み苦しみながら成長していく姿を描いたりはしませんので
ご安心下さい。


15話


間違った視点による、あ・ら・もーど

「新年あけましておめでとうございます。一年の計は元日にありと申しましてミュウミュウ一同・・・」
「今は2003年の夏ですわよ」
「れたす、リーダーになったからって、そう言う所は真似しなくてもいいんだからね」
「あの、挨拶ぐらいはしておかなきゃと思って・・・そんなつもりじゃ・・・ごめんなさい!」
「おおっ見事に計算されたギャグなのだ、やはり歩鈴の目にくるいはなかったのだ」
「素ボケじゃん。なあ、ベリー」
「同意を求められても困るんだってばっ」
「ボケをかました事の無い者に、ボケの気持ちは解らない物よ・・・」
「好きでツッコミやってるんじゃないんですけど。て言うか、ここしか空いて無かったしっ」
「じゃあ、ボケてみる・・・?」
「赤坂のおにいちゃーん、ケーキを大至急10個なのだー!」
「わーっ! やっぱいいです」
「ベリー、赤坂さんがこれ食べていいって」
「調子に乗んなーっ!」
「新年早々、相変わらず騒がしい奴らだな、全く」
「白金! 今は2003年・・・って・・・ねえみんな、あれ・・・」
いちごは、見慣れない光景に唖然としつつ白金を指差し言葉を続けた。
「なに? 見まちがいでなければ、白金が女性週刊誌を読んでるように見えるんだけど・・・」
「わたしにもそう見えます」
「確かにそうですわね」
「鬼のかく乱なのだー! 乱獲は生態系の破壊につながるのだー! 天変地異の前ぶれなのだー!」
「ひえ〜っ、これを差し上げますから、どうか落ち着いてください!」
「今いただいたケーキをそのまま差し上げて、どうするおつもりですの?」
「落ち着けと言ってる本人が一番落ち着いてないじゃん!」
「まあ、みんなが恐怖にとり憑かれるよりは、よっぽどいいわね・・・」
「リーダーらしくなってきましたね、碧川先輩」
「ああっ、ツッこみたいけどツッこんではいけない気がするっ」
「情報収集ですよ」
「赤坂さん、何が?」
「何がって、おまえらニュースとか観ないのか」
「見なきゃいけないかなーとは思ってるんだけど、青山くんと居た方が楽しいしぃ」
「弟たちといっしょにマジレンジャーなら毎週欠かさず見ているのだ」
「歩鈴さん、今は2003年ですよ」
「あんなくだらない物、見る奴の気が知れないわ・・・」
「同じく。庶民の馬鹿騒ぎにつきあってるヒマはございませんわ」
「聞くだけ無駄だったな。ったく、おまえらは」
「えとえと、それで何の記事を読んでるんですか? 流行りのヘアメイクとか」
「んなモン知るか。いいかよく聞け、いまや日本は空前のミュウミュウブームだ」
「ええっ、いつの間にっ!?」
「内容は取るに足らないけどな。TVもラジオもミュウミュウだらけときてやがる」
「どれどれ・・・『すとりーと☆通信わたしもミュウイチゴになりたーい』って、あたしのコト?」
「なりきりグッズが、それはもう売り場に山の様に置かれてるそうですよ」
「赤坂さん、それホント!?」
「いちごなんかになりたがる物好きがそんなにいらっしゃるとは、日本もいよいよ終わりですわね」
「フッ、かもな。それで、おまえらの任務だが・・・」
「あ、これなに? ミュウミュウ焼って」
いちごは、浮かれたまんま人の話に耳を貸さずに雑誌の広告の話題を振った。
「今川焼きの親戚みたいですね」
「あまいのだっ!! そう見せかけて実は回転焼きのまたいとこなのだ」
「あたしのおばあちゃんは大判焼って呼んでたけど」
「どれも同じだ。いいか、このブームは・・・」
「この耳がついてるのがあたし? もしかして隣にいるのは青山くん? やだーどうしよう」
「さすが、おれのベリーは太鼓饅頭になってもかわいいぜ!」
「まさかと思うけど、そばにあるリンゴみたいのがたすく? 認めたくないっ」
「あら、この住所って、カフェミュウミュウの結構近くみたいですわね」
「マジマジ?」
「本当ね・・・」
「もうすぐ3時なのだ。おやつにするのにちょーどよいのだ」
「それじゃあ、わたしが買って来ますね」
「歩鈴もいっしょに行くのだ」
「いいですよ。これもリーダーの務めですから、わたし一人で充分・・・」
「れたすのお姉ちゃん、チームワークも大切なのだ。ひとりでなにもかもしょいこむ必要ないのだ」
れたすは、ムリヤリついてくる歩鈴と一緒にミュウミュウ焼きを買いにでかけた

「全く、何でこの僕が饅頭などを焼かねばならんのだ」
「はいそこ文句言わない。ミュウミュウは金になるって言ったのはキミでしょ」
「うむ、思わぬ妨害を受けたが、この前のショーはかなりの収入になるはずであった」
「そうそう。だからこの機にミュウミュウグッズを売ってがっぽり稼ぐってコトだよね」
「相手の力が強大ならば、我々はそれを逆に利用すればよい事」
「理想郷実現のためには、かしこく頭を使わないとダメっしょ」
「愚かなりミュウミュウ、お前達はかぎりなく無数の相手を敵に回したも同然なのだ」
「あ、小麦粉なくなりそうだね。ちょっと買ってくるから後はよろしく」
ロイヤルハイネスは、材料の補充のためにハッピーチャイルドに店を任された。

「れたすのおねえちゃん、あの屋台がミュウミュウ焼を売ってる所なのだ」
「広告に住所が載ってるのにですか?」
「きっと建物にまわす予算がなかったのだ。貧乏ひまわりなのだ」
「よかった、ようやく夏らしいネタが出てきましたね」
れたすと歩鈴は雑談を交わしながら、青年がやってる屋台へと近づいて行った。
「ふはははは。ミュウミュウよ、地獄の業火でもがき苦しむが良い!ははははは」
「独りごと言いながら笑って饅頭を焼く危ない人がやってるみたいですけど、大丈夫でしょうか」
「とてもそうは思えないのだ。でも行くしかないのだ、ごめんくださいなのだ」
「ようこそご客人・・・む、おまえ達は」
「きゃあっ! あなたは」
「いつぞやの、ぼったくったスイカ売りのにーちゃんなのだ」
「ぼったくりとは失礼な。サービスへの対価としては安過ぎてお釣りが来るくらいなのだが」
「そ、そうだったんですか。スイカ売りがそんなに大変な物とは知らずに、ごめんなさい」
「そんな訳ないのだ。真に受けてもどうしよーもないのだ」
「相変わらず、そちらのレディと比べて君は不愉快な小猿だな。もっと知性を磨きたまえ」
「いちいちムカつくのだ。なんでこんなヤツが商売なんかやっているのだ」
「でも、他にミュウミュウ焼を売ってるお店はないみたいですし・・・」
「さっさと決めたまえ。今なら特別に、1個で六百円、3個なら二千円で売って差し上げよう」
「やっぱりぼったくりなのだ」
「なんで数を買ったほうが値段が増えるんですか!?」
「選りすぐりの材料だから当然だ。いいか、餡は京都馬路産大納言小豆を使い、砂糖は・・・」
「うわぁ、算数もできないバカが、うさんくさいウンチクをたれ流しはじめたのだ」
「と、とにかくさっさと買ってしまった方がよさそうですね」
「う〜、しかたないのだ」
れたすと歩鈴は渋々ミュウミュウ焼を購入すると、皆のいる所へ帰って行った。

「ロイヤルハイネス、小麦粉買ってきたよー。そっちの方はどうだった?」
「売上の方はまずまずと言った所だ。客の中に、おかしな子ザルがまぎれ混んでしまったが」
「サル? うぇ〜、カンベンして欲しいよ」
「全くだ。ごく基本的な物理法則も理解出来ぬ下等生物とは関り合いになりたく無い物だな」
「それよりねえ聞いてよロイヤルハイネス。スーパーのおばちゃんったらヒドいんだよ」
「本来ならば我々が相手するまでも無い、汚れた社会の労働階級がどうかしたのかね?」
「特売で良い小麦粉があったからさあ、カゴに入るだけ詰めてレジに持ってったのに」
「チャンスは逃さない、おまえにしては実に懸命な判断だな」
「けれど、おばちゃんったら『お一人様3袋までとなっております』なんて言うんだよ〜!」
「なんだと!」
「許せないよね、絶対に」
「ああ。我々の崇高な野望に協力出来ぬとは、一体どう言う神経をしているのだ」
「これはもう、おしおき決定っしょ」
「うむ。腐った大人どもに制裁を与えねばなるまい。怪獣を呼ぶぞ!」


あ、そう言えば「ミュウミュウ焼云々」の辺りは連載当時に考えてたネタだった。
ネタを準備していた事も忘れてら。
約1年ぶりのミュウミュウです。ま、自分がやってもしょうがないんですけど。
一応やる事が残ってるうちはだらだらと続けて行きますんで、てけとーによろしくです。


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